こんにちは、ピスケスです。
残暑が厳しい折り。体調管理にはくれぐれも気をつけましょう。
日本はいつ何時、大地震や豪雨などの憂き目に遭うか、どこに住んでいても分かりませんね。
自分の住んでいる場所に今回はたまたま大雨を降らす雨雲が来なかっただけで、次は来るかもしれません。そのことを忘れずに、他人事と流さずに、災害に遭われた方へ気持ちを寄せていきたいです。
今日は、せっかくサビアンシンボルの勉強を始めましたから、ずいぶん前に鑑定した「Aさん」のホロスコープを使ってサビアンシンボルを読んでいきたいと思います。
太陽と土星がみずがめ座でコンジャンクションのサビアンシンボルは?
個人のホロスコープを読む。Aさんの場合。 ←こちらに詳細があります☆
太陽星座がみずがめ座で、土星もみずがめ座にあり、1度しかズレがないのでコンジャンクションです。
特異な方ですね。
自分の太陽星座の特徴を人生の全面に出すことで自分らしく生きられるのですが、制限のかかる土星が太陽星座と同じところにあるということで、この方の場合は、「自分らしく生きることに罪悪感を感じる、もしくは自己表現することを苦手と感じる」場面が多くあるでしょう。
また、この土星の試練はできるだけ60歳を迎える前に克服した方が良い、とされます。
現在、このAさんは私の数少ない友人ですが、今大変パワフルに生きていらっしゃいます。
自分らしく生きることを50代で見事達成されましたね!これからの人生が更に楽しみです!(^^)!
みずがめ座12度の位置に太陽がある意味
前置きはこのぐらいにして、早速Aさんのネイタルチャートを更に深堀りしていきますよ!
ホロスコープ上にある、主要天体のサビアンシンボルについて、特に度数の意味を読み解いていきたいと思います。
太陽がみずがめ座12°15´のところにありますので、サビアンシンボルでは13度で読みます。
12度で読む占星術師もいらっしゃいますが、私は12度を超えているということで、その次の度数で読みます。
数字の13は、とても良い数字です。しかしながら、12がきれいに分割できる数字に対し、13は余りがでます。例えばホロスコープの円を12に分けるのは簡単ですが、13に分けるとどうしても左右上下が均等になりませんね。これは空間的に収まりが悪いということになります(参考書籍 ディグリー占星術 松村潔著)。これは、13という数字が物質的に収まりが悪く、身体と意識がうまく適合できずに浮いてしまうことを意味します。
13という数字は肉体と意識を分離します。そしてここに土星がコンジャンクションですから、自分の内部では「自分らしく生きたい」と切に願いながら、物質世界では違う自分を演じている、その乖離にずいぶん居心地の悪い思いをしてきたのではないでしょうか。
しかし、もう大丈夫です。土星が与えたこの試練を克服していくことに人生を軽やかに生きるヒントが隠されていますよ。
周囲に合わせず、徹底して自分の個性を発揮しましょう!
土星はみずがめ座13度の位置にある。これは自分の理想とする姿を具体化していくこと。
これは14度で読みます。また、これは土星ですから、若い頃に自分の思い描く理想を具体化することに散々制限がかけられ、悩み苦しんだことでしょう。
しかし、この具体化するプロセスはゆっくりです。若い頃に成し遂げられるような理想ではなく、色々な経験を経て、年輪を重ね、じっくりと鍛錬していくことで深い色合いとなるなめし革のようなもの。
むしろ理想を具体化することに制限がかけられてきたことによって、これから自分がチャレンジすることに深みが増してくるといって良いでしょう。
うお座15度に木星、さそり座15度に海王星があるのは「殻を打ち破れ」
一つのサインはそれぞれ30度の角度で形成されています。15度でちょうど半分。16度になると折り返しという意味になり、サインの性質がそこでピークを迎え、方向転換をするという意味になります。
このAさんの16度はうお座木星とさそり座海王星です。うお座の夢を見るとか、理想を追求する性質と反対の現象が起きると考えます。現実的で、柔軟性がなく頑固になったり。また、さそり座は一途で信念を貫き、人から厚い信頼を得るような堅実な性質が強いですが、ちょっと人に対していい加減になったり、急にふらふらと興味関心を変えてみたくなったり、恋愛では移り気になったりします。
つまり、16度のシンボルを持っている人で星の反対側の作用が出るということは、生き方がややネガティブに振れるといってよいでしょう。
しかし、そうしたことも、実は本来のうお座木星とさそり座海王星の性質を進化させるためです。
うお座木星は「ヒーラー」の星です。慈悲深く、情に厚いのは、人が発する言葉の奥に潜む心の声を読む力がこの星を持つ人にはあるからですが、この能力を更に高めるために、人に対していい加減になったり、恋人を傷つけたりして悲しませ、激しく反省や後悔をすることによって、共感力を高めていくのです。
また、さそり座海王星は1956~1970年生まれの人が持っている星ですが、この星を持っている世代の方々は自己啓発や心理学に関心が高い人が多いかもしれません。そこからスピリチュアルな事象に関心を深めていって、今活躍されている方は多いと思います。
さそり座海王星もうお座木星と同じく、情が深く、優しいことが特徴です。相談事に対応するような職業が向いていますね。しかしこのような2つの星の長所や能力を全面に出していくには、13度で示されている苦手分野を意識的に克服し、16度で自分自身の中の、相反する矛盾した部分から目をそらさず、融合していけるように殻を打ち破っていかねばなりません。
しし座16度の火星。16度で殻を打ち破り、17度で破れた殻のすきまから見える星のきらめきに気づく。
しし座は私は「俺様」の星だと言っています。ライオンは百獣の王ですから、この表現がしっくりきます。そこに火星が入っていますから、やはり軽やかに自分自身を頂点に見立てて振舞うことが、自分らしく生きられるヒントです。
頂点に見立てるといっても、肩で風を切ってオラオラ~と威張るのではありませんよ、念のため。
自分の内側で、自分自身がこの世界で最も光り輝いているという意識を持つことは、誰にとっても重要なファクターです。しし座火星を持つ人にとって、その意識がより自分の運を高めることになるでしょう。
Aさんのしし座火星はちょうど16度00´に位置していますので、ここでは16度と17度両方の意味があると解釈します。
17度は16度と違って積極的です。殻=自分を保護するものを失って、不安定ですがそこから裸の自分で生きることによって見えてくるものがあります。
理想を夢見るのを一旦やめて、現実的になることは自分を物質社会で守るためでもあるでしょう。頑固になり、融通がきかなくなることは処世術です。人に対してややぞんざいな態度を取ったり、興味関心を変えるときは、人間関係に疲れていることが多いものです。
そのような心の筋トレを経て、長い人生を生きていく中で自分の陰の部分に気がつき挫折を感じる頃、人というものは人格の向上に向けて脱皮を始めるのですが、ここで進むべき道が二分されます。
人格の向上に向けて更に磨いていくか、磨くことをやめて同じ場所にとどまっているか。
ここで他の天体との関係性を見た時に、良い角度を形成していれば次の高いステージに行きやすい後押しがあるでしょう。しかし他の天体が反発する角度を形成していれば困難に拍車がかかり、一難去ってまた一難といった状況になりがちです。そのため、進んでいく中でだんだんと、向上していくことは面倒くさい、疲れることはやりたくない、と楽な方に流されていく要因となります。
このAさんの場合も、しし座火星がさそり座海王星と90度の角度を取っており、反発する角度です。月とも90度ですが、ここでは出生時間が不明なため考慮しないことにしますが、それでも、しし座火星は太陽と土星とも180度でオポジションという角度を取っていますので、これも足を引っ張る関係性です。
現役バリバリで働いていた頃は、現実世界と自分のやりたいことが違っていて、また、自分の内面でも現実世界でうまくやっていきたい自分と、でも本当の自分はこうじゃないという葛藤が頻繁に起こって辛かったのではないでしょうか。その葛藤に疲れ、軽い適応障害のような症状も時には出ていたことでしょう。そのうっぷんをご家族に向けて晴らしていたのだと考えられます。
天体の関係性は一方向性ではなく、複雑にからまっていますので、ここで反発する角度ばかりだとしても、突破できる要素も十分にあります。
というのは、うお座木星とさそり座海王星がトライン(120度)で大吉の角度を取っていることが、Aさんの困難にストップをかけてくれています。
前述したこの2つの天体の特徴がお互いに磨きをかけあって拡大します。つまり、夢を見て、理想を追求し、高い感受性を生かして誰かの役に立つこと。その誰かは選ばず、困った人は誰でも、出会った人はふるいにかけず誰にでも、慈悲の心で観音様のように救いの手を差し伸べる。その悟りこそが、割れた殻の隙間から目にする星のきらめきなのです。
おとめ座天王星4度、おとめ座冥王星11度がある意味
これもサビアンシンボルではおとめ座天王星は5度、おとめ座冥王星は12度で見ていきます。
最初に書いたようにホロスコープ上では星座がそれぞれ30度ずつに分かれていますが、1度は一番最初ですので当然「スタート」を意味します。2度はスタートを切ったことに手ごたえを感じ、3度はつかんだものを「生産」します。そして4度は生産したものを「普遍化」し、5度は普遍化したもので「冒険」を試みます。
いくつになっても子どものような冒険心があります。刺激を求め、面白いものを探しており、現状維持では満足しません。しかし、この冒険心は5度ですからまだ目覚め始めたばかりで、イメージ遊びの段階でもあります。新しく生まれたアイデアをまだ心の中であたためるだけでも十分満足できます。すぐに行動するというよりは、次の段階に移った時の飛躍材料としての冒険心です。
おとめ座冥王星の12度は、「未知の探求」です。12の度数を持つ人は「未開の地の開拓者」とでも表現すると分かりやすいかもしれませんね。
すでにあるもので、まだ誰も手をつけていないものに新しく息吹を吹き込むことが得意です。「素材の良さに気づく」能力に長けていることを自覚して下さい。そこから新しいものを生み出します。通り一遍のものや、ありきたりなことを繰り返すのは好まないのではないでしょうか。変わったことを好むので「変人」に見られることもありますが、稀有な才能です。それを生かせることができれば13度、15度と、持っている度数が更に拡大してきますよ。
いて座金星25度、やぎ座水星20度がある意味
さあ、サビアンシンボル度数の旅もいよいよ終盤に近付いてきました。
この2つを一緒に説明する意味は、どちらも星座区分が21度、26度と後半の数字であるためです。
星座度数が20度以上となってくると、その星座の性質としては完成に近づいています。完成=その性質を得意としている、と考えます。長い人生において磨きをかけて身につけていくものではなく、すでに備わった能力ととらえてよいのではないでしょうか。
21度は「活動力、跳躍力のピーク」を表します。やぎ座は権威、権力、カリスマ、実存主義、社会参加等を意味し、ここに水星21度ですから、社会で生きていくための知性は十分にあり、その能力で積極的に社会参加をしていくというふうにとらえます。また、それによって自分自身が望みさえすれば重要なポストに就くこともできます。
ここで押さえておきたいことは、本人が望むと望まざるとに関わらず、そのような能力、役割はすでに生まれた瞬間から与えられているということです。
また、いて座金星は26度で読みますが、いて座は賢さ、知識欲、探求力と、色々な能力に長けた星座ですが、やはり他の星座と比べると突出して知識が豊富、という特徴が強いです。これもやぎ座同様に物質社会で生きていく上ではなくてはならない大事な要素です。いて座の特質を活かせば社会的成功を収めやすいでしょう。
いて座金星はAさんのホロスコープでは12ハウスにあります。12ハウスは人生も終盤に差し掛かる頃。社会での活躍は脇に置いて、内面での充実を図ります。精神的な幸福度や潜在意識と向き合うなどの意味もあります。
26度は「完成したものを味わう」度数ですので、切磋琢磨されてきたこれまでの集大成が最後に大きな金星となると読めますね。
まとめ。サビアンシンボルの度数でホロスコープを解釈するとこうなる。
生まれた瞬間から物質社会での成功を手にするために必要な資質を与えられたAさん。けれど、Aさんが求めている本当の幸せとは、出世することではありません。社会的に偉くなることでも、皆に見上げられ、ひざまずかれることではありません。自分の本来いるべきはずの居場所と違う場を与えられ、戸惑ったこともあるでしょう。しかし、それも先の未来に夢を叶えるためには必要な居場所でした。
自分の中にある矛盾、葛藤を消化できずに人に当たったこともあるでしょう。傷つけたこともあるでしょう。傲慢になったこともあるかもしれません。ですがそれも、誰かを傷つけることで自分の高くなった鼻を折り、弱い人の心に寄りそう慈悲深い自分になるためには必要なカリキュラムでした。
物質世界で生きていくためのスキルを与えられながら、本当に望むことは、何もないところに新しく種を植え、開拓していきたい。物質的な価値よりももっと大事なことを私は知っているのに。そんな矛盾や葛藤を乗り越え、本当の自分を、「変わり者だ」と囁かれる自分を愛し、ひるまずに全面に出して生きていくことが、Aさんのこれからの人生をより輝かせてゆくでしょう。
ここまでお読みくださり、ありがとうございました!
ピスケス
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